2) 器の最適な大きさとは?
食器は太古の昔より使われていた物ですので、長い年月の間に使い易い大きさが自然に決る
傾向にあります。民族により食材は異なり、料理も異なるのは当然ですが、人が使う以上
その大きさも限られた範囲内に収まるのが普通です。
① 筒型の食器(容器)の場合。
掌(てのひら)全体で持つ食器類に、湯飲みやコップ類があります。男女の差や子供などで、
手の大きさが異なりますが、おおむね手に持ち易い寸法があります。
) ビール瓶の径を参考にする。
筒型で手に持つ容器と言えば、ビール瓶が思いつきます。男女に関係なく持ち易い径のはず
です。径を計ってみるとおよそ7cm程度です。少なくても8cm以下であれば安定して
掴む事ができます。即ち、容器の径の2/3程度を掴み、残りの1/3が余る感じになります
) 「ぐい呑み」の様に、背が低い容器では、掌で掴む事は出来ません。それ故、親指と
人差し指で輪を作って持つ事になります。そば猪口では、小指(又は小指と薬指)を除いた
指で持つ事になります。持つ場所の径は7~8cmが適当な大きさに成ります。
) 徳利なども、掌で握って使う物です。酒の量によりますが、一合徳利程度の場合は細長く、
ビール瓶の様な形の物もあります。しかし、多くの場合、湯飲み等よりも径がはるかに
太いのが普通です。太くて持ち難い場合、胴部分を握る形に変形させる場合もあります。
勿論、酒の量を減らす役目にも成ります。別の方法として、胴を太くし注ぎ口の下のくびれ
部分より下を細くして、握り易くする方法もあります。
) 筒型の容器の場合、手が滑らない様に、口をやや広げた形にする場合があります。更に
口縁の肉厚を厚くし、外に開く様にすると、割れ難くなる利点もあります。
② ご飯茶碗と丼(どんぶり)の大きさ。
日常使う食器の中で、一番登場する回数が多いのが、ご飯茶碗です。
ご飯茶碗は、その人専用の器である事が多いです。(属人性と言います)その為、気に入った
形や大きさが要求されます。
) 男性用、女性用、子供用などがあり、口径も各々5~10mm程度の差があります。
注: 見た目ではかなりの差が有るように見えますが、実測するとこの程度の差の場合が
多いです。
) ご飯茶碗の形には、口が開いた形と、すぼまった形の物があります。一般に前者で約13
cm、後者で12cm程度の口径になります。高さは約6cm程度です。
勿論特大に成れば、14cm以上の茶碗もあります。
) ご飯茶碗は常に片手で持って使用します。同様に丼も片手で持つのが普通です。
テーブル(食卓)から持ち上げ、食事中更に箸(はし)休めの時も、片手で食卓の上に置く
事になります。それ故、持った時不安定であっては成りません。
勿論持ち方にもよりますが、一般には、親指を茶碗の口縁に掛け、他の4本の指で下部を
支えて、安定した持ち方をします。
a) 茶碗の持ち方にも個性が出易いです。
一般には人差し指と中指で「チョキ」を作り上に向け、高台の脇を挟み込む様にして支え
ます。又、中指を高台内に入れ、底の中心を持ち上げる様にして支えるやり方があります。
b) 基本的にはご飯茶碗は、ご飯を入れますが、時には汁を掛けてたり、お茶等の液体(汁)
を入れる場合もありますので、安定して持てる大きさでなければ成りません。
) 丼の大きさ。
丼と鉢との違いははっきりしません。但し、ご飯類が入り、その上に具が乗っているスタイル
が丼です。片手で持ち上げるのはご飯茶碗と同じです。もう一方の手は箸やスプーンを持ち
ます。一方鉢は惣菜を盛り込む器であったり、ラーメン鉢の様に麺類を入れる器で、両手で
持ち上げる必要がある大きさです。即ち、「茶碗<丼<鉢」の関係になります。
勿論、小鉢、中鉢とより小型の容器もありますが、基本は鉢は惣菜を入れる器です。
以下次回に続きます。
食器は太古の昔より使われていた物ですので、長い年月の間に使い易い大きさが自然に決る
傾向にあります。民族により食材は異なり、料理も異なるのは当然ですが、人が使う以上
その大きさも限られた範囲内に収まるのが普通です。
① 筒型の食器(容器)の場合。
掌(てのひら)全体で持つ食器類に、湯飲みやコップ類があります。男女の差や子供などで、
手の大きさが異なりますが、おおむね手に持ち易い寸法があります。
) ビール瓶の径を参考にする。
筒型で手に持つ容器と言えば、ビール瓶が思いつきます。男女に関係なく持ち易い径のはず
です。径を計ってみるとおよそ7cm程度です。少なくても8cm以下であれば安定して
掴む事ができます。即ち、容器の径の2/3程度を掴み、残りの1/3が余る感じになります
) 「ぐい呑み」の様に、背が低い容器では、掌で掴む事は出来ません。それ故、親指と
人差し指で輪を作って持つ事になります。そば猪口では、小指(又は小指と薬指)を除いた
指で持つ事になります。持つ場所の径は7~8cmが適当な大きさに成ります。
) 徳利なども、掌で握って使う物です。酒の量によりますが、一合徳利程度の場合は細長く、
ビール瓶の様な形の物もあります。しかし、多くの場合、湯飲み等よりも径がはるかに
太いのが普通です。太くて持ち難い場合、胴部分を握る形に変形させる場合もあります。
勿論、酒の量を減らす役目にも成ります。別の方法として、胴を太くし注ぎ口の下のくびれ
部分より下を細くして、握り易くする方法もあります。
) 筒型の容器の場合、手が滑らない様に、口をやや広げた形にする場合があります。更に
口縁の肉厚を厚くし、外に開く様にすると、割れ難くなる利点もあります。
② ご飯茶碗と丼(どんぶり)の大きさ。
日常使う食器の中で、一番登場する回数が多いのが、ご飯茶碗です。
ご飯茶碗は、その人専用の器である事が多いです。(属人性と言います)その為、気に入った
形や大きさが要求されます。
) 男性用、女性用、子供用などがあり、口径も各々5~10mm程度の差があります。
注: 見た目ではかなりの差が有るように見えますが、実測するとこの程度の差の場合が
多いです。
) ご飯茶碗の形には、口が開いた形と、すぼまった形の物があります。一般に前者で約13
cm、後者で12cm程度の口径になります。高さは約6cm程度です。
勿論特大に成れば、14cm以上の茶碗もあります。
) ご飯茶碗は常に片手で持って使用します。同様に丼も片手で持つのが普通です。
テーブル(食卓)から持ち上げ、食事中更に箸(はし)休めの時も、片手で食卓の上に置く
事になります。それ故、持った時不安定であっては成りません。
勿論持ち方にもよりますが、一般には、親指を茶碗の口縁に掛け、他の4本の指で下部を
支えて、安定した持ち方をします。
a) 茶碗の持ち方にも個性が出易いです。
一般には人差し指と中指で「チョキ」を作り上に向け、高台の脇を挟み込む様にして支え
ます。又、中指を高台内に入れ、底の中心を持ち上げる様にして支えるやり方があります。
b) 基本的にはご飯茶碗は、ご飯を入れますが、時には汁を掛けてたり、お茶等の液体(汁)
を入れる場合もありますので、安定して持てる大きさでなければ成りません。
) 丼の大きさ。
丼と鉢との違いははっきりしません。但し、ご飯類が入り、その上に具が乗っているスタイル
が丼です。片手で持ち上げるのはご飯茶碗と同じです。もう一方の手は箸やスプーンを持ち
ます。一方鉢は惣菜を盛り込む器であったり、ラーメン鉢の様に麺類を入れる器で、両手で
持ち上げる必要がある大きさです。即ち、「茶碗<丼<鉢」の関係になります。
勿論、小鉢、中鉢とより小型の容器もありますが、基本は鉢は惣菜を入れる器です。
以下次回に続きます。