素朴な疑問 49 紐作りの紐の作り方 1?
手捻り陶芸では、土の紐を巻き上げて、大きい作品を作る方法があります。 手捻りでは、応用範囲の広い紐の作り方は、是非ともマスターしたい事項の一つです。 紐を作る際、真円に近い紐を作る事が大切ですが、初心者にとって意外に難しいようです。 長さが長い紐の程、繋ぎ目が少なくなり、空気の入るのも予防できますので、なるたけ長い紐を...
View Article素朴な疑問 50 紐作りの紐の作り方 2?
手捻り陶芸に於いて、粘土の紐は巻き上げて壷や花瓶等の、大きな作品を作る以外に、多くの 使い方があります。例えば、ビールジョッキやコーヒーカップの持ち手(把)等や、花瓶の耳の他、 作品表面に筋張等の装飾を施したり、大皿を轆轤挽きする際にも使用する等、多くの使い方があり ます。又、使い方によって、紐の太さも変化しますので、好のみの太さの紐が作れる事が大切です。 1)...
View Article素朴な疑問 51 色土作り方 ?
色土は色々な場面で登場します。例えば、化粧掛け、掻き落とし、象嵌、練り込みなどが代表的な 技法ですが、その他、刷毛目、粉引き、飛鉋(とびかんな)等使い方によっては、色々な場面でも 応用の利く粘土と言えます。 一般に自然の土の色は、白、赤、黒、灰色、黄色、グレーが圧倒的に多いです。しかし、本焼き 程度の高い温度で焼成した場合、ほとんどの色が、白、グレー(灰色)、茶色(褐色)、黒になって...
View Article素朴な疑問 52 指痕の消し方 ?
ここで言う指痕(跡)とは、作品の表面に残る指痕の事で、主に施釉の際に起こります。 勿論、指痕を景色の一部として認めている作品(特に茶道具など)も多いですが、一般には、見苦し く消したい処です。消す(残さない)方法は、最初から指痕を付かない様に施釉する方法と、付けて しまった指痕を、消す方法があります。 1) 指痕を付けない施釉の方法。 ① 施釉用の道具(用具)を使う方法。 )...
View Article素朴な疑問 53 型の作り方 1?
同じ形の作品や文様の作品を数多く作る際、型が有れば効率良く作業が出来ます。 特に、タタラで作る場合は、型の威力を発揮します。勿論、轆轤成形後に型に押し付け、所定の 器形にしたりして、型に文様を施す事も出来ます。 又作業のし難い容器の内側に細工する場合でも、型の外側に細工を施せば、容易に細工が付け易い です。その細工は作品に転写されます。...
View Article素朴な疑問 54 型の作り方 2?
3) 粘土を轆轤挽きして型を作る。(前回の続き) ④ 楕円の型を作る。 轆轤は円形の形を作るのは、得意ですが楕円形は苦手です。そこで円形から楕円形に変形させ 楕円の型を作るのが一般的です。勿論、既製品で適度の大きさの楕円の器などがあれば、 十分利用が可能です。 ) 轆轤挽きする際、単に丸い皿であれば、中空にする必要はありませんが、楕円形に変形...
View Article素朴な疑問 55 釉の濃度は?
各メーカーで市販されている釉は、推奨されている適度の濃度が指定されているのが普通です。 勿論、最初から水に溶けた状態で、市販されている釉は、そのまま使用する様に調整されています。 但し、少ない量の釉の場合、ポリ容器に入れられていますし、下に沈殿している場合が多く、外に 出すのが容易では無く、その為濃度も変化し易いのが難点にに成っています。...
View Article素朴な疑問 56 彫像とは?
古来より、手捻りで人物や動物を模し大小の像が作られていました。我が国に於いても土偶や埴輪 などが作られていますが、我が国以外の地方(国々)でも同様な像が作られています。 多くは祭祀の際や、信仰の対象など、宗教的な目的で作られたと思われています。 現在最古の「やきもの」として、3万年以前に焼かれた供犠用の像も有るとの事で、焼成しない像は...
View Article素朴な疑問 57 タイルの作り方は?
陶磁器製のタイルは強固で長持ちし、簡単に作る事が出来ます。 古代ローマでは、テラコッタ製のタイルが理想的な床材として用いられています。これは、床下から 送り込まれる温風を、タイルが蓄熱する効果を利用した物です。 ヨーロパやイスラムの世界では、古くから衛生的で理想的な壁材として使われています。 装飾性を秘めたタイルは、イスラム地域の宮殿やモスク等に大量に使われています。更に、室内を...
View Article素朴な疑問 58 モザイクとは?
モザイクとは、小片を寄せ集めて、床や壁面、舗道などを装飾する技法です。 モザイクの歴史は古く、古代ギリシャの時代に遡るとの事です。その後紀元前4世紀頃にイタリアへ 技法が伝わり、ローマ人により、神々や英雄の肖像がモザイクで表現される様になります。 現在では、小片は陶磁器(セラミック)やガラス製の物が主流ですが、当時は大理石などの綺麗な 石を加工した物(テッセラと言います)が多く使われていました。...
View Article素朴な疑問 59 陶磁器の表面装飾方法 1?
作品の表面に何らかの装飾を施したいと思うのは、ある程度作品を作る事が出来る人にとっては、 自然な流れです。焼き締め陶器などの、装飾を施さない陶器も魅力ですが、装飾を施した陶器も人気 があります。陶磁器には色々な装飾テクニックが存在し、それらについて、今までも何回か述べて きましたが、新たに取り上げる事にしました。 1) 表面装飾方法の種類。...
View Article素朴な疑問 60 陶磁器の表面装飾方法 2?
素焼き前の装飾。 素焼き前の装飾の方法には、大きく分けて「凹ます」「彫る削る」「貼り付ける」「(化粧土) を塗る」等の方法があります。更に、これらを組み合わせた、複合的な装飾方法が存在します。 1) 凹ます方法。 ① 代表的な方法は、縄文模様の様に、作品の表面に紋様を付けた物を転がす事です。印花や 貝殻等を押し付けて、作品の表面にその紋様を転写する方法です。特別な物ではなく、その辺に...
View Article素朴な疑問 61 陶磁器の表面装飾方法 3?
2) 彫る削る方法。 装飾として作品の表面を削る場合、作品の裏側まで彫りこむ所謂(いわゆる)透かし彫りの方法と 表面のみを彫り込む方法があります。後者には、線彫りや櫛目模様、象嵌(ぞうがん)模様、 浮き彫り(レリーフ)などがあります。これらは前回お話した、表面を凹ますのと効果は同じ ですが、作業や用具が異なります。...
View Article素朴な疑問 62 陶磁器の表面装飾方法 4
2) 彫る削る方法。(前回の続きです) ⑤ 透かし彫り。 一般に食器として使用する容器には、透かし彫りは施されませんが、ランプ等の照明器具や、 菓子鉢の様に液体を入れない容器などには、模様として透かし彫りを行う事も多いです。 更に、花瓶や壷などの場合、壁を二重に作り、その外側のみに透かし彫りを施す技法も古くより...
View Article素朴な疑問 63 陶磁器の表面装飾方法 5
2) 彫る削る方法。(前回の続きです) ⑤ 透かし彫り。 ) 任意の模様の透かし彫り。 丸や規則的な幾何学模様では、既存の抜き型を使う事も可能ですが、好みの形の透かし彫りを 行う為には、幾つかの注意点があります。 a) 透かし彫りの出来る範囲を把握する。 作品の側面に孔を開ける事は、作品を軽くする効果もありますが、基本的には強度を落とす...
View Article素朴な疑問 64 陶磁器の表面装飾方法 6
3) 化粧掛けによる装飾方法。 素地と異なる色の土を化粧土といいます。当初は素地の色の悪さを隠す為に、白い土を使用した 物ですので化粧土と呼ばれています。しかし現在では、単に表面に塗って素地の欠点を隠すのみ でなく、積極的に利用しています。色の種類も豊富になり、色々な技法が取られ、有力な装飾 手段の一つになっています。 ① 化粧土の古典的な利用方法。 )...
View Article素朴な疑問 65 陶磁器の表面装飾方法 7
3) 化粧掛けによる装飾方法。 ① 化粧土の古典的な利用方法。 ) 粉引き(こひき)による装飾。 色の付いた土で作った作品を、白く見せる為、表面に白化粧土を付着させる方法ですが、 刷毛ですとどうしても、刷毛の通った跡が残ります。作品を白く見せる方法は、白い釉でも 可能ですが、土と釉では明らかに違いが出ます。粉引きの方法は以下様になります。 ◎...
View Article素朴な疑問 66 陶磁器の表面装飾方法 8
4) 化粧土を使った化粧掛け以外の装飾方法。 ① イッチン(スポイト掛け)、絞り描き。いずれも同じ内容です。 ) 素地と異なる色土の泥漿(でいしょう)を、半乾燥状態の素地上に、スポイト等を用いて 細い線状の模様を描く方法です。この場合、イッチンを施した部分は盛り上がります。 ) 盛り上がらないイッチンの方法。...
View Article素朴な疑問 67 陶磁器の表面装飾方法 9
5) 貼り付け文様。 粘土片を作品の表面に貼り付け、浮き彫り状に見せる装飾技法です。 一般には、伴土と言い同じ種類の土を使いますが、異なる色を使いたい時には、伴土に顔料を 添加し、色土を作ります。 ① 貼り付ける部品同士が、なるたけ乾燥具合を揃える。 粘土は両方とも軟らかい状態では、押し付けるだけで簡単に接着が可能です。しかし、一方が...
View Article素朴な疑問 68 陶磁器の表面装飾方法 10
6) 艶(つや)出しによる装飾。 魅力的な作品にする為に、表面を磨き艶を持たせる技法は、古く土器の時代から行われています 又、表面に艶を出すのは、単に装飾の為だけではなく、実用的な意味がありました。 即ち、表面を擦り続ける事により、表面の肌を目詰まり状態にしてから、低温で焼成すると、 吸水性を少なくし、丈夫な容器を作る事が出来るからです。それ故、釉が発明されていない、...
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