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Channel: わ! かった陶芸 (明窓窯)
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素朴な疑問 11 酸化と還元

疑問 11 酸化と還元焼成では、釉の発色が違う理由は?  焼き物を焼成する場合、酸化と還元焼成の方法があります。酸素を十分供給して焼成するのが  酸化で、酸欠状態で焼成するのが還元です。その他どっち付かずの状態の炎を中世炎と呼びます。 1) 地球上のほとんど鉱物は、空気中の酸素の影響で酸化物として存在します。地表のみでなく   水中にも酸素は存在し、その影響を受け酸化される事になります。...

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質問12 本焼中の「へたり」に付いて。

中浜俊様より以下の質問をお受けしましたので、当方の見解を述べます。 焼成時(主に本焼)の最中に、作品の取手や持ち手など上に張り出している部分がへたってしう、 もしくは、崩れ落ちてしまうというのが稀にあります。 これは何が理由で、窯の中でどのような状態になり起きているのでしょうか。 お答えいただければ幸いです。 中浜俊様へ(明窓窯より)...

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素朴な疑問 12 使い易い器とは

陶芸で一番多く作られ、焼かれているのは、食器だと思われます。 陶芸を習い始めの頃は、単に作るだけで精一杯の状態ですが、腕が上がるにつれて、装飾に凝る 様になり、最終的には一番使い易い食器を作る事に行き着く様になるのが、自然な流れとも言えます 各家庭で各種の食器が使われていますが、その出番がある食器はある程度限定されるているはず...

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素朴な疑問 13 衣類や部屋の汚れ

粘土を取り扱っていると、衣服と作業部屋や周囲が汚れます。 この様な状態ではどの様に、改善したら良いのでしょうか?  粘土は微細な粒子の集合体です。それ故、空中に舞い上がり、自然落下により部屋に降り注ぎます  又、轆轤作業などでは、大量の水を使い泥(どべ)を発生させる必要があります。  更に、釉には着色材として、酸化金属などが含まれています。...

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素朴な疑問 14 手捻の作品の「ひび」

主に手を使って制作する方法に手捻りがあります。手捻りはなぜか多くの「ひび」が表面に入り易く 「ひび」を撫ぜて修正する必要があります。 手捻り作業中は、常に土に触っている事と、轆轤作業と異なり、水の使う量も限定されます。 それ故、土の乾燥が早く土の表面に細かい「ひび」が多く入り易くなります。 1) 「ひび」の入る原因。  ①...

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素朴な疑問 15 理想的な釉の厚みとは?

施釉する際、釉の濃さと厚みに苦慮する事も多いです。 施釉の方法は色々ありますし、釉の種類も多いので、釉の濃さを一概にこの厚さが良いとは言え ませんが、昔から言われている理想の厚さは、葉書一枚の厚さが良いと言われています。 但し、これはあくまでも一つの目安でしか有りません。 1) 釉の濃淡に付いて。  カタログを見ると、市販されている釉では、厚掛け、薄掛け、並掛け三通に分類されている場合が...

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素朴な疑問 16 釉の濃度の調整は?

特殊な場合を除き、釉は粉末状態の釉の原料を、水に溶いて液状にしてから使います。  (特殊な場合とは、草木灰を作品に振り掛けて釉の一部とする方法等です。) それ故、加える水の量によって、釉の濃淡が出来ます。 市販されている各種の釉は、粉末状または、すでに水に溶かした状態で販売されています。ご自分で 釉を調合する場合は、ほとんど粉末状の材料を使います。 1) 釉に加える水の量。  ①...

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素朴な疑問 17 水漏れ防止剤と撥水剤 1?

水漏れ防止剤と撥水剤(いずれも液体)は、どちらも撥水効果をもたらすものですが、その使い方や 効能には差があります。但し、これらは陶芸を行う上で、必ずしも必要不可欠なものではありません 1) 水漏れ防止剤とは、食器類や花瓶など汁や水を入れる容器から、水が染み出てくるのを抑える   働きをする薬品です。主に長期間水を入れておく花瓶などには、施しておいた方が良い様です。...

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素朴な疑問 18 水漏れ防止剤と撥水剤 2?

2) 撥水剤に付いて。 水漏れ防止剤が焼成後の作品に使用するのに対し、撥水剤は素焼き後に施釉する際、使用します。  即ち、水を弾く事を利用した、一種の蝋抜きとして利用するものです。  釉は水に溶かして使うのが一般的ですので、水を弾く事は釉を弾く事になります。  それ故、施釉したくない部分、筆で描いた文様や、蓋物の身と蓋の間、底(高台)等に塗ることに  なります。  ①...

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素朴な疑問 19 歪み(ゆがみ)とは 1?

市販されている焼き物の量産品には、ほとんど歪みは存在しません。勿論、意図的に歪ませた作品が 無い訳では有りませんが、多くの場合歪んだ作品は、欠陥品と見なされています。 一方陶芸の世界では、むしろ歪みのある作品の方が珍重される傾向にあります。 尚、量産品の歪みは、どの作品も同じ様に歪んでいますが、人の手によって作られた作品は、それ ぞれ異なった歪みになっていて、それが一つの魅力になっています。 1)...

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素朴な疑問 20 歪み(ゆがみ)とは 2?

4) 歪ませる方法。  ① 轆轤作業中に歪ませる。   電動轆轤の出現以前では、人の手や足を使って轆轤を回していました。その為、必ずしも回転   速度は一定せず、遅い早いの繰り返しでした。更に、軸受け部も現在ではボールベアリングが   使用され、スムーズに回転する事ができます。以前であれば、「ガタ付き」のある轆轤も多く...

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素朴な疑問 21 マット(艶消し)釉

釉の種類は大きく分けて、透明釉、乳白釉、艶消(マット)釉に分類されます。 前者の二種類の釉は、光沢釉になります。光沢の無い釉をマット釉と言います。 マット系の釉を好んで使用する人も多いです。しかし光沢のある釉が圧倒的に多く存在しています。 尚、光沢のある釉を、他の材料を添加する事で、マット系の釉に変える事も出来ます。 1) マット釉はどうして光沢が無いのか?...

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素朴な疑問 22 高台の役割?

多くの焼き物には高台が付いています。なぜ高台が必要なのでしょうか? 1) 高台は焼き物の底に付けられている、凸状のものや凹状の形状の部分です。  特に、食器類に多く見られます。 その役割は以下の様な事が考えられます。  ① 使い勝手を良くする為。これが一番の理由かもしれません。   使い勝手が良いとは、持ち易い事や持ち運びや、収納が便利な事などです。   )...

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素朴な疑問 23 土器での煮炊き 1?

土器と呼ばれる焼き物は、一般に700~1000℃程度で焼成されています。 縄文や弥生式土器は、基本的には野焼きですので、700~800℃程度が多い様です。 この温度は素焼きの焼成温度と同じ程度ですので、当然水を透し水漏れを起こします。 しかし、この様な焼きの甘い焼き物も、古代では煮炊き用として利用されていました。発掘品には、...

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素朴な疑問 24 土器での煮炊き 2?

2) 土器が直火に強い訳。   縄文式土器では、初期には底が砲弾型の様式のものや、極端に底が細いものが多い様です。   (尚、時代と伴に、底を平らにし、直接地面に置ける様になっていきます。)   これは、地面や囲炉裏に穴を掘って底を埋め込み使用した為と思われています。煮炊き用の   土器も同じ様な形状ですので、穴に差し込んだ土器の周辺に、薪などを並べ側面から暖めたと...

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素朴な疑問 25 灰釉と石灰釉の違い 1?

釉には、自然の灰を原料とした釉と、長石や珪石、石灰(その他のアルカリ成分)等の鉱物で調合 された釉があります。現在多く使われているのは石灰(炭酸カルシウム)系の釉で、市販品も多いです 理由は品質が安定し、常に一定の色やガラス質が得られる為で、更に、ある程度の調合が計算式か ら導き出せれる事で、調合し易い事も大きな原因です。 灰釉は東洋独特の釉で、西洋での釉(石灰釉、長石釉)とは異なります。...

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質問 13 酸化青磁釉について

周防優美 様より、以下のご質問をお受けしました。  近年、あちこちで酸化でも焼ける青磁釉というのを目にする機会が非常に多くなりました。  これのカラクリが気になっています。鉄で発色させているのではないのでしょうか?  お答え出来る範囲で構いませんので、ご教授いただけると有難いです。 明窓窯より  ご存知の様に、青磁釉には1%程度の酸化鉄が含まれます。還元焼成する事で、所定の色に発色  しまうが、...

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素朴な疑問 26 灰釉と石灰釉の違い 2?

5) 草木灰の種類。   灰は何かの物質の燃え残り、即ち燃え滓(かす)という事です。灰は数千倍~数万倍の量の   物質を燃焼させて、わづかな量しか得る事ができません。それ故、継続的に同じ釉として利用   するには工業的には適しませんので、天然の灰は量産的な作品には、ほとんど利用されてい   ません。使われているのは、合成灰です。  ① 灰は一種の産業廃棄物を燃やした物です。...

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素朴な疑問 27 採取した粘土は使えるか1?

粘土又は粘土質の物は、川筋や水辺、泥濘(ぬかるみ)のある場所で見つかる事があります。 大量の場合は少ないですが、注意して上記の近辺を観察すると、少量なら見つける事も可能です。 陶芸をやっている方なら、これらの粘土が使えない物なのかと、思っても不思議ではありません。 縄文や弥生式土器も、基本的には自分の住んでいた近辺の粘土を使っていますので、見つける事は...

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素朴な疑問 28 採取した粘土は使えるか2?

 ② 採取した粘土が使えるかどうかは、実際に作品を作り、焼成して確認する事です。    (前回の続きです。)   ) 焼成(試し焼き)による確認。    試し焼きは最初素焼きを行い、結果が良ければ、本焼きへと続けます。    a) 素焼きは700~800℃で行うのが一般的です。鉄分を多く含む赤土などでは、素焼きの...

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