1) 土(粘土)や泥水の処置。 前回の続きです。
② 失敗し壊した素焼き前の土の処理。
土は素焼きや素焼きせずに本焼で焼成する以前であれば、元の土の状態に戻し、再生する事が
できます。それには、それなりの方法があります。
) 作品を壊す段階で、どの程度乾燥しているかによって、土の処理の仕方が変わります。
即ち、制作途中で土に水分があり、容易に変形できる場合。削れる程度に乾燥した場合又は、
底や高台削りで出た削り滓(かす)の場合。更に乾燥が進み、土が白っぽくなっている場合
(素焼き直前の土)などです。土が完全に乾燥してしまうのは、失敗作だけではありません。
粘土を長期間放置したり、ビニール袋で簡易に包装した状態でも、完全に乾燥する事も珍しい
事ではありません。
) 制作途中で壊した作品の土の場合。
手捻りの場合は、若干乾燥し土が硬くなっていますので、次に述べる削れる程度に乾燥した
場合の処理になります。(電動)轆轤の場合には、むしろ水分を含み過ぎる土になります。
この様な場合には、土を練り直して直ぐに使うか、木製の板や素焼き板などに水分を吸収させ
適度に固めてから使います。又、若干硬めの土と「ブレンド」して適度の固さにしてから
使う事ができます。
) 削れる程度に乾燥した場合、又は、底や高台削りで出た削り滓(かす)の場合。
完全に乾燥している訳ではありませんので、刃物や切糸などで土を小さく千切り容器に入れ
霧吹きなどで水分を補給すれば、適度に軟らかくなります。それを練り直す事で、直ぐに
使う事も可能です。又、濡れたタオルで包み一晩放置するだけで、土が水分を取り戻し、
適度の軟らかさになります。注意点は土が均一に軟らかくする事です。硬い部分と軟らかい
部分が生じると、轆轤挽きで伸びの違いにより失敗します。手や指で硬い塊が無いかを
確認する必要があります。
) 完全に乾燥した土を再生させる。
粘土は、適度に濡れている時には、粘りがあり水分を吸収しずらい物質です。
しかし、完全に乾燥させると性質が変わります。即ち、水をどんどん吸収し表面から溶け
始め、見る見る粘土の中心まで、溶かしてしまいます。再生手順は以下の様に行います。
a) 土をある程度、ハンマー等で細か砕きます。土は乾燥すると驚くほど強くなります。
これをバケツや甕(かめ)に入れます。
b) 水を土が被る程度に注ぎ込みます。そのまま2~3時間放置しておきます。
すると、表面より土が溶け始め、最後には土の芯まで溶け、土の塊が無くなります。
尚、生乾きでは完全に溶けてくれません。生乾きの場合は天日干しします。
c) 上澄み液を捨て、素焼きの鉢に布を敷き、泥水ごと流し込みます。
そのまま放置するか、布を袋状にして口を紐で縛り木の枝などに吊るし、乾燥させます。
d) 手に「べたつかない」状態になったら、手や土練機で練ります。
e) この様に処理した場合、多くは土に粘りが少なく、作品を作るのに不適当です。
無理に作ると「割れやひび」が発生し易くなります。その為、数ヶ月土を寝かせる事を
勧めます。
③ 下水に流れた泥水の処置。
以下次回に続きます。
② 失敗し壊した素焼き前の土の処理。
土は素焼きや素焼きせずに本焼で焼成する以前であれば、元の土の状態に戻し、再生する事が
できます。それには、それなりの方法があります。
) 作品を壊す段階で、どの程度乾燥しているかによって、土の処理の仕方が変わります。
即ち、制作途中で土に水分があり、容易に変形できる場合。削れる程度に乾燥した場合又は、
底や高台削りで出た削り滓(かす)の場合。更に乾燥が進み、土が白っぽくなっている場合
(素焼き直前の土)などです。土が完全に乾燥してしまうのは、失敗作だけではありません。
粘土を長期間放置したり、ビニール袋で簡易に包装した状態でも、完全に乾燥する事も珍しい
事ではありません。
) 制作途中で壊した作品の土の場合。
手捻りの場合は、若干乾燥し土が硬くなっていますので、次に述べる削れる程度に乾燥した
場合の処理になります。(電動)轆轤の場合には、むしろ水分を含み過ぎる土になります。
この様な場合には、土を練り直して直ぐに使うか、木製の板や素焼き板などに水分を吸収させ
適度に固めてから使います。又、若干硬めの土と「ブレンド」して適度の固さにしてから
使う事ができます。
) 削れる程度に乾燥した場合、又は、底や高台削りで出た削り滓(かす)の場合。
完全に乾燥している訳ではありませんので、刃物や切糸などで土を小さく千切り容器に入れ
霧吹きなどで水分を補給すれば、適度に軟らかくなります。それを練り直す事で、直ぐに
使う事も可能です。又、濡れたタオルで包み一晩放置するだけで、土が水分を取り戻し、
適度の軟らかさになります。注意点は土が均一に軟らかくする事です。硬い部分と軟らかい
部分が生じると、轆轤挽きで伸びの違いにより失敗します。手や指で硬い塊が無いかを
確認する必要があります。
) 完全に乾燥した土を再生させる。
粘土は、適度に濡れている時には、粘りがあり水分を吸収しずらい物質です。
しかし、完全に乾燥させると性質が変わります。即ち、水をどんどん吸収し表面から溶け
始め、見る見る粘土の中心まで、溶かしてしまいます。再生手順は以下の様に行います。
a) 土をある程度、ハンマー等で細か砕きます。土は乾燥すると驚くほど強くなります。
これをバケツや甕(かめ)に入れます。
b) 水を土が被る程度に注ぎ込みます。そのまま2~3時間放置しておきます。
すると、表面より土が溶け始め、最後には土の芯まで溶け、土の塊が無くなります。
尚、生乾きでは完全に溶けてくれません。生乾きの場合は天日干しします。
c) 上澄み液を捨て、素焼きの鉢に布を敷き、泥水ごと流し込みます。
そのまま放置するか、布を袋状にして口を紐で縛り木の枝などに吊るし、乾燥させます。
d) 手に「べたつかない」状態になったら、手や土練機で練ります。
e) この様に処理した場合、多くは土に粘りが少なく、作品を作るのに不適当です。
無理に作ると「割れやひび」が発生し易くなります。その為、数ヶ月土を寝かせる事を
勧めます。
③ 下水に流れた泥水の処置。
以下次回に続きます。