7) 大物の作品を作る際、「コテ類」を使う事です。
① 陶芸に限らず、作品を作る際には、手や指は一番重宝な道具です。しかし手や指で土(素地)
が触れる範囲は極く狭いです。それ故、小さな作品では手や指のみで作品を作る事は、比較的
容易ですが、大きな作品では事情が少し異なります。
作品が大きく面積が広くなった場合、手や指だけでは、一度に押さえる(作業できる)範囲が
狭いですので、全体の形を整えたり、連続した綺麗な形に作る事は、意外に難しくなります。
更に細々続ける事は、効率的な作業とも言えません。そこで何らかの道具(用具)を使う事に
なります。その代表的な物が「コテ類」や叩き棒で、大げさに成ると、型枠を使う事もあります。
② 「コテ類」は手や指の代用として使われますが、より積極的にはこれを使わなければ上手に
作品が作れない事もありえます。特に轆轤作業では、「コテ」は有用です。
「コテ」類には、長い柄の付いた「柄コテ」や、皿などに使う専用の「コテ」、更には汎用性の
ある雲形定規風の「コテ」などがあります。多くは木製の物が多いです。代表的な形の「コテ」
は市販もされていますが、ご自分の作品に応じて自作する人も多いです。
「牛ベラ」と呼ばれる物は、木製、硬質ゴム、プラスチックなどの素材で出来ていて、幅の広い
やや長めの「コテ」で先端部分が内側に湾曲しています。器の内側のカーブを一定に保つ為の「
コテ」とみなす事ができます。
) 基本的には、壷や花瓶等の袋物や、皿や鉢などの器の内側に押し当てて、形を整える場合に
使います。その他土を薄く伸ばす際にも利用します。「コテ」には水分を含ませ、土との抵抗
を少なくする必要があります。又、抵抗を少なくする為、回転方向に対して直角に対し、
やや手前に斜めに傾けて使用します。
広い範囲を面状に押さえますので、「コテ」はしっかり手や指で保持する必要があります。
「コテ」が振ら付いたり、弱い力では、作品を望む形にする事はできません。
但し、「柄コテ」は、先端付近に凸状の突起を持ち、点又は線状に押さえ、胴部分を膨らま
せる時に使用します。手の入らない場所や、届かない場所に当てて使います。
内側から滑らかな曲線にするのが目的ですが、使いこなすまでには、ある程度の練習が
必要です。
) 内側に使用する「コテ」と向い合う様に、外側に手を添える必要があります。
力関係では、コテ側(内側)を強くし、外側はやや弱くし、内側から押されたら外側の手は
外に逃げ、径を大きくする必要があります。
) 「コテ」を使う事で、一定の形と連続した線や面を作り出す事ができます。
又「コテ」は単に、形を整える役割の他、土を締める効果もあります。土の締り具合が弱
いと、乾燥時や焼成時に、作品に割れや傷が発生します。
) 尚、積極的に土を締める、叩き棒があります。唐津焼きなどの大壷を作る際には、内側
から当て木を当て、外から叩き棒ではさみ付けながら、土を締めます。その際、叩き棒に
刻み文様があれば、より強く土が締まると同時に、叩いた跡が文様として景色になります。
8) 大物は乾燥に時間が掛かります。(時間を掛けて乾燥させます。)
以下次回に続きます。
① 陶芸に限らず、作品を作る際には、手や指は一番重宝な道具です。しかし手や指で土(素地)
が触れる範囲は極く狭いです。それ故、小さな作品では手や指のみで作品を作る事は、比較的
容易ですが、大きな作品では事情が少し異なります。
作品が大きく面積が広くなった場合、手や指だけでは、一度に押さえる(作業できる)範囲が
狭いですので、全体の形を整えたり、連続した綺麗な形に作る事は、意外に難しくなります。
更に細々続ける事は、効率的な作業とも言えません。そこで何らかの道具(用具)を使う事に
なります。その代表的な物が「コテ類」や叩き棒で、大げさに成ると、型枠を使う事もあります。
② 「コテ類」は手や指の代用として使われますが、より積極的にはこれを使わなければ上手に
作品が作れない事もありえます。特に轆轤作業では、「コテ」は有用です。
「コテ」類には、長い柄の付いた「柄コテ」や、皿などに使う専用の「コテ」、更には汎用性の
ある雲形定規風の「コテ」などがあります。多くは木製の物が多いです。代表的な形の「コテ」
は市販もされていますが、ご自分の作品に応じて自作する人も多いです。
「牛ベラ」と呼ばれる物は、木製、硬質ゴム、プラスチックなどの素材で出来ていて、幅の広い
やや長めの「コテ」で先端部分が内側に湾曲しています。器の内側のカーブを一定に保つ為の「
コテ」とみなす事ができます。
) 基本的には、壷や花瓶等の袋物や、皿や鉢などの器の内側に押し当てて、形を整える場合に
使います。その他土を薄く伸ばす際にも利用します。「コテ」には水分を含ませ、土との抵抗
を少なくする必要があります。又、抵抗を少なくする為、回転方向に対して直角に対し、
やや手前に斜めに傾けて使用します。
広い範囲を面状に押さえますので、「コテ」はしっかり手や指で保持する必要があります。
「コテ」が振ら付いたり、弱い力では、作品を望む形にする事はできません。
但し、「柄コテ」は、先端付近に凸状の突起を持ち、点又は線状に押さえ、胴部分を膨らま
せる時に使用します。手の入らない場所や、届かない場所に当てて使います。
内側から滑らかな曲線にするのが目的ですが、使いこなすまでには、ある程度の練習が
必要です。
) 内側に使用する「コテ」と向い合う様に、外側に手を添える必要があります。
力関係では、コテ側(内側)を強くし、外側はやや弱くし、内側から押されたら外側の手は
外に逃げ、径を大きくする必要があります。
) 「コテ」を使う事で、一定の形と連続した線や面を作り出す事ができます。
又「コテ」は単に、形を整える役割の他、土を締める効果もあります。土の締り具合が弱
いと、乾燥時や焼成時に、作品に割れや傷が発生します。
) 尚、積極的に土を締める、叩き棒があります。唐津焼きなどの大壷を作る際には、内側
から当て木を当て、外から叩き棒ではさみ付けながら、土を締めます。その際、叩き棒に
刻み文様があれば、より強く土が締まると同時に、叩いた跡が文様として景色になります。
8) 大物は乾燥に時間が掛かります。(時間を掛けて乾燥させます。)
以下次回に続きます。