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Channel: わ! かった陶芸 (明窓窯)
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素朴な疑問 146 手や指の使い方とは4

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1) 手や指の使い方の種類。(前回の続きです)

 ① 手や指のどの部分を使うか。

 ② どの指をどの様に使うか。

 ③ 指を使う時の注意。

   基本的に、片手の指を使う時でも、単独で使う事は少ない様です。必ずその指を何らかの

   方法で サポートする必要があります。単独では「ブレ」て位置が固定出来ないからです。

   特に、轆轤作業は綺麗な形(対称形)にするには、指が所定の位置に有る事が重要です。

   更に状況に応じて、力に強弱をつける必要があります。

 ) 使う指を必要な位置に置くには、手が「ブレ」無い様にする為に、使う手の腕の肘を

    太ももや脇腹にくっつけて固定します。即ち、両腕と体で三角形にします。

    手捻りの場合は、さほど注意する必要はありませんが、轆轤作業では、三角形と言う一番

    安定した形にする事で、外部からの力に強さを発揮します。これを省くと、手の位置が

    固定されません。更に、他の手や指を使って、堅固に固定する場合が多いです。

    その方法には下記の様なやり方があります。

  a) 他の手全体で、使う手(指)の手首を掴む(押さえる)。

    単に押さえる(支える)だけでも、効果があります。

  b) 他の手(掌)で、使う手の甲を押さえる。

    但し、強く押さえる必要はありません。三角形を作るのが目的です。

  c) 他の手や指で、使う指の付け根を押さえる。

  d) 親指単体を使う場合には、親指が短く太い為に、必ずしも三角形にする必要はありません。

    当然、掴む(押さえる)位置が使う指の近辺であればある程、「ブレ」は小さくなります。

    但し、指を柔軟に使う場合には、使う指から遠い場所を掴むことになります。

 ) 左右の手が協力して作業する場合。

   協力する為には、両者を連結して使います。即ち、親指同士を組み合わせ、両手がバラバラの

   動きをしない様にします。親指同士の組み方は色々あります。単に親指のみを「X」形に組み

   合わせる方法と、更に、親指と人差し指の付け根とも組む方法があります。後者の方が位置が

   しっかり出ますが、指が自由に動かす範囲は狭くなります。  

  a) 一方が主役で片方が従の場合。

   手捻りの場合、無意識の内に作業する事が多いです。即ち利き手(主に右手が多い)が主役に

   なる事が多いです。一方轆轤作業では、形造りに入ると径を広げるのは右手(内側の手)が

   主役で、径を小さくするのは、左手(外側)の場合が多いです。主役の手で押されたら、

   従の手は押されて逃げなければ成りません。「がんばって」いると形になりません。

   尚、外側の手の肘はどんな時にも体から離さない様にします。背の高い作品ではどうしても

   肘が浮き易いですが、肘を中心とした円弧運動にすれば、離れる事はありません。

  b) 両方が主役の場合。

   手捻りでも轆轤作業でも、両方の手を均等に使う場面も多いです。

   例えば、轆轤の土殺しの延べ上げでは、両方の手を均等に使います。即ち両手の腕の肘は

   太もも又は脇腹に固定する必要があります。土を薄く延ばす際にも均等に使います。

   又手捻りの紐造りでも、左右対等の働き出なければ、綺麗な紐は出来ません。

 ) 使う手の力の入れ方(強弱)。

   肉の厚い処では力を入れ、肉が薄い部分では力を抜くのが基本です。又、土が硬い場合には

   力を強く、軟らかい土の場合には、弱い力で済みます。それ故、制作途中では、轆轤に限らず

   肉厚を確認したり、土の軟らかさ等も実感(確認)しながら制作する事に成ります。

以下次回に続きます。

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